馬刺しの部位ごとの味・特徴を徹底解説!

馬刺しの部位ごとの味・特徴を徹底解説!

By 馬刺しの匠ガイド編集部 | 2023.06.12

「馬刺し」とひとまとめに言っても、専門店では部位ごとに名称が違って戸惑ったことはありませんか?こだわりのあるお店では「ふたえご」や「たてがみ」など、馬の様々な部位の馬刺しが用意されていることが多いです。 部位が違えば味わいもそれぞれ。部位ごとの特徴を知って、馬刺し通になりましょう!

【図解】馬刺しの部位を覚えよう

わかりやすいように、図を用意しました!

「同じ哺乳類なんだから、牛と馬は同じような部位の呼び方でしょう!」と思っている方は要注意。馬肉は、煮込み用のスネやうちもも・ネックなど牛と同じ名称の部位もあるのですが、馬肉独特の呼び方の部位もあるのです。

なかなか聞き慣れない部位の名前ばかりなのですが、今回は部位ごとに味や肉質の特徴をお伝えします。

ロース

ロースは背中のお尻側の筋肉にあたる部位。筋肉質なことから、脂身が少なくさっぱりとした味わいが特徴です。霜降りになることも多く、刺身のままでも炙りにしても馬肉の味を堪能することができます。

クラシタ

「クラシタ」という部位は牛肉でいう「肩ロース」の部位。これは、馬や牛が荷物や人を運ぶときに鞍を付けている場所だからこその呼び方です。サシが入り脂身と赤身のバランスが良いく、柔らかい部分と堅い部分が混じっており、独特の歯ごたえが楽しめます。

ふたえご

聞き慣れない言葉ですが、これはバラの下のお腹まわりにあるお肉です。「バラ肉」と聞くと、脂身が多いイメージですよね。この部位は脂身の層とお肉の層が分かれて見た目も美しく、生で食べると、コリコリっとした歯ごたえが楽しいお肉です。

たてがみ

馬の首すじに生えている「たてがみ」。その付近の馬肉のことも「たてがみ」と呼びます。馬刺しの盛り合わせを専門店で召し上がったことがある人ならば、一度は目にしたことがあるであろう、白いお刺身が「たてがみ」なのです。

見た目はただただ白く、あまり食欲をそそられないビジュアルなのですが、その正体はゼラチン質で固まった脂身です。プリッとした食感と、口の中でとろける甘みのある脂がたまりません。そのまま単品で食べるのも美味しいのですが、赤身の部位と一緒に口に入れるとより美味しく味わえます。ただ、美味しいからと言って食べすぎは禁物です。脂のカロリーも気にしながら、楽しむ程度に召し上がってください。

ネック

「ネック」はその名の通り、首周りのお肉のこと。普段、馬の重たい頭を支えている首だからこそ、筋肉質で堅いのが特徴です。

首周りの堅いお肉は煮込みなどの料理として食べるのが一般的ですが、細切りにしてユッケにするとしっかり歯ごたえのある美味しい桜ユッケになります。

ブリスケ

名前だけではどんな食べ物かも良くわからない「ブリスケ」ですが、この部位はネックより下にある馬の前脚の付け根に位置します。

肩に近いバラ肉の部分でこの部位には霜降りがあり、見た目がとても良いです。また、若干硬さがありコリコリとした食感が楽しめるので、馬刺しの中でも人気の部位になっています。

イチボ

お尻のお肉を「イチボ」と言います。ほどよくサシが入っていて柔らかいのが特徴。お尻のお肉の名称は「イチボ」の他にも「ラム」「ギザギザ」と呼ばれる部分があります。「ラム」は柔らかい赤身で若干のクセがあり、「ギザギザ」はコリっとした食感で旨味が多く焼肉などに向いている部位です。

モツ

「モツ」と一言でいっても、腸・胃袋・ハツ(心臓)・レバーなど様々な部位があります。

馬のレバーはレバ刺しとして食べることができますが、牛のレバーとはまた違った食感です。ブリブリっとした弾力とクセも控えめなのでレバーが苦手な人でも食べられることがあります。

また、ハツはサクサクした歯切れの良いお肉でアッサリとした味わい。希少部位のため取り扱いのあるお店を見つけたらぜひ召し上がってみることをお勧めします。

腸や胃袋は加熱調理をするのが普通ですが、馬のモツは全体的に牛や豚のモツよりも硬いです。調理する際は、長めの煮込み時間を確保するようにしましょう。

馬刺しの赤身と霜降りの違いって?

ここまでドドドっと馬肉の部位とそれぞれの特徴についてお話しましたが、「赤身」と「サシが入っているお肉」の違いがよく分からないという方もいらっしゃるかと思います。

赤身のお肉は旨味が濃く、肉本来の味がしっかりしています。そして、筋肉が持つモチっとした食感が「肉を食べている!」という実感を与えてくれます。

霜降りのお肉は脂の甘みが強く・深いのが特徴です。「霜降り」と聞くと、脂身が多くこってりしていてクドいイメージを持たれがちですが、馬肉の脂身はベタっとしておらず、人間の体温でトロ~っととろけるのでしつこくありません。別名、「馬肉のトロ」ともいわれるほどです。

しかし、普通の飼育方法で馬を育てていたのでは、きれいな霜降りの馬刺しになるのは難しいのです。厳選された産地と熊本の特別な飼育方法があってこそ、この霜降りの馬刺しができあがっていくのです。

【まとめ】部位を覚えて、馬刺し通になろう!

馬刺しの部位ごとの味や特徴はお分かりいただけたでしょうか?

専門店でしか耳にせず名称を覚えにくい部位が多いのですが、馬肉の部位ごとの魅力をマスターできれば感じる美味しさも倍増。そして、馬肉通としてうんちくを語ることができます!

お店でのデビューがまだ心配な方は、「馬刺しの達人」のネットショップで様々な部位の馬刺しを注文し、ご自宅でゆっくりそれぞれの特徴を確かめてみることをおすすめします。熊本で育った馬肉のトロには感動しますよ!どの部位も、個性が光る美味しいお肉なので是非ご賞味ください。 初めての方は、「お試しセット」もおすすめです!

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